この映画の中ではそれよりももう少し緩くて、

原作者、伊坂幸太郎氏も太鼓判

原作者の伊坂幸太郎氏は、女性用媚薬本作を鑑賞後「いや〜面白かった〜!」と、これが長編デビューとなる藤井道人監督(岡田将生さんと同世代!)に伝えたとか。また改めてこんなコメントも。「絆という言葉は嫌いではないのですが(むしろ好きです)、作り話の中で描くには少し立派過ぎる気もします。この映画の中ではそれよりももう少し緩くて、親しみやすく、もっと言えば愛しい「チーム感」があふれていて、見終えて、幸福な気持ちになりました。たくさんの人に届けばいいなぁと思います」
主演の岡田将生さんも言う通り、たとえ血がつながっていなくても、何かあった時には絶対につながっている家族のあり方にホロリとしたり、何か気づかされる方も多いだろう。さまざまタイプの“オトコ”たちの魅力も楽しんで

個人的には、主演の岡田将生さんはもちろん、4人の父親たちの魅力も堪能していただきたい。体育教師役の宮川大輔さんは「他の3人の父親役の皆さんが自由過ぎて、俺は何もせん方がいいと思って演じました」とおっしゃるほど、現場では父親たちのアドリブが飛び交っていたとか(笑)。ファンキー、真面目、熱血、女性の扱いがやたらうまいなど、超個性的な彼らだが、息子と妻への愛情はたっぷり。そんな彼らが“父親”だったらと思うと、若干面倒くさそう(!?)だが楽しそう。さらに、こんな彼らが上司だったらと思うとそれはそれで楽しそう……と何かと妄想も膨らんでしまう。

こういった感じのサスペンスコメディなので、残酷なシーンなどは一切なし。時にはニヤニヤ笑いながら、そのストーリー展開にドキッとしつつ、最後はホロリ。ラストにスガシカオが歌う、本作の為に書き下ろした主題歌『LIFE』が流れる頃には、何だか思わず笑顔になっているような作品だ。
ちょっぴり元気がない日の会社帰りや、何か楽しい気分で帰宅したい、なんて時にもオススメ。きっと由紀夫や4人の父親たちが、女性用媚薬笑顔と温かい気持ちを届けてくれるだろう(mic)。